約3年前、私は、突然パートナーから「モラハラ夫」と言われて、家族からシャットアウトされた。
きっかけは、一つの出来事であったが、過去のことも総まとめにしてのことであった。
お互いに信じ合い、助け合うはずの家族は、いつの間にか、不信と拒絶、対立という他人の関係より、ひどい相手になってしまった。
私は、それから約2年間、友人に相談しても、奥さんに原因があると言う人はいても、あなたに原因があると言う人は、一人もいなかった。すべてを話していても。
私は、そのことを信じて、本気で離婚を考えるまでになっていた。
しかし、パートナーは、うんともすんとも言ってこず、パートナーの友人の夫から、「『パートナーは、もう、顔も見たくない』と言っていて、元に戻ることはないだろう」と言っていた。
ならば離婚すればいいと思ったが、うんともすんとも言ってこない人に、いくら言っても仕方がないと思い、法的な手段も考えたが、弁護士にお金を払うのももったいない気がして、パートナーから離婚したいと言ってくるのを待つしかないと思っていた。
しかし、よくよく考えると、シャットアウトされる側にも問題があるはずである。
タントスマイルに参加することについても、相談していた友人にはその必要性を疑問視されたが、私の意思を通した。
しかし、タントスマイルのプログラムに参加したら、すぐに問題が解決する訳ではない。このプログラムで自分を見つめ直して、パートナーの心に寄り添い、パートナーの意思を尊重することができなければ、スタートラインにも立っていないことになる。
今、私はようやくそのスタートラインに立てたばかりだ。約1年かかけてである。
私は、家族が望むことをしたいと思っている。離婚を望むならそれでもいいと思っている。
それで、家族が幸せになれるのなら、喜んでそうする。
家族の意思が私の意思であると思っている。
本心は、私は家族と別れたいわけではなく、できることなら、元に戻りたい。
しかし、私がパートナーに対して不信を抱いたことで、次なる不信を招き、家族が信じられなくなった。
今から思えば、残念なことである。
私が会社の人事異動で家族と離れて暮して一年数ヶ月が過ぎた頃、離れてくらしていたことについて、パートナーが苦しんでいることに、きちんと向き合わず、仕方ないと思っていたことが、一つの原因でもある。その気持ちを尊重して、対応していなかったのは、精神的なDVをしていたと思っている。人事異動を受け入れたことについて、今では、家族のため、会社のためと思っていたことが、全くの無駄であったと思うようになった。
当たり前だと思っていた日常が、脆くも崩れ去り、家族とは対立した状態になっている。生活費を出しているにもかかわらず、家に帰れない。そんな状態について、せせら笑う人もいるが、残念ながら、変えられるものではない。
家族から、「お金もあなたもいらないよ」と言われるまでは、このままの状態を続けることになる。そうならないように、プログラムに参加して気づくことができればいいのであるが、
焦ることなく、じっくり自分を見つめ、プログラムに参加して得た知見から、デープシンキングをして、気づけていないことに気付き、家族が望むことを実行できればと思っている。
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