とどのつまり、自分の心を満たせる自分になるしかない

 私は「たんとすまいる」に来るまでに別居してから約2年半かかりました。その間、何をしていたかというと、不安になったら、カウンセラーのカウンセリングを受けていました。それでも自分の心が本当に充足することは無いし、いつも不安だらけ。ですので、その不安な心を埋めようと、職務中でも離婚を経験した方に相談しに行って心の不安を一時的に埋めてもらったり、とにかく急激に訪れる不安を解消しようと必死になっていました。他の誰から「もらおうもらおう」とばかりしていました。

 その後、ある弁護士から「たんとすまいる」を紹介いただき、ようやくここにたどり着くことができ、基礎講座を通じて選択理論を学びました。

 最初は、グループの中で必ず聞かれる心のスケールがうまく答えられず、「心のスケール?」と意味がわかりませんでした。「今の自分の心の余裕なんて無いのが当たり前だし、だから、こうやって助けを求めに来ているんじゃないか。」ここでも「もらおう」という気持ちは変わりません。現在の心のスケールがいくつかなんて考えたこともないし、自分で満たそうと思いませんでした。

 しかし、グループの中での学びや、共に学んでいる仲間たちからの会話から、自分の欲求プロフィールが5つの指標のうち何が多くて、何が少ないのか自己分析をすることの大切さ、また、今日の自分の心がどのような状態なのかを第三者の視点のように分析すること、その欲求は自分で満たすことができて初めて「自立」した事につながることを学ぶことができました。

 妻と別居した当初、私は自分の内臓がえぐり取られてしまったような感覚が有りました。それだけ妻に欲求充足を依存していたんだなと思います。そう思うと、「妻も私の要求に嫌気がさしていたんだな、自分が自立できていなくて申し訳なかったな」という気持ちが起きてきました。遅きに失したとはいえ、このように思えたことは私の財産です。

 

 だから、今度は私が妻の欲求充足のお手伝いがしたいと思います。もちろん、妻が求めてきたときに、妻が求めるものだけ、妻が求める量を。その機会が今後訪れるかどうかは分かりませんが、それが来るといいな。今はそう思っています。

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