まだ私がパートナーや子どもと同居していた頃、家事が私の趣味のようなものでした。もともときれい好きだった私は掃除や整理整頓をして家の中がきれいになることに喜びを感じ、家族もそれに感謝してくれているものと思っていました。ただ、今思えばそれはあまり良い趣味ではありませんでした。子どもが家の中を汚したり乱したりすることに対して怒ってしまったり、あまり掃除や片づけをしないパートナーに対してイライラしたりすることがよくありました。マメに掃除や片づけをする私の方がパートナーよりも偉いと優越感を持っていたところもあったと思います。私自身がきれい好きなのは悪いことだと思いませんが、それを家族にも押し付けてしまうのは違うなということに気づき、今は反省しています。
さて別居となり私の一人暮らしが始まると、必要な家事がだいぶ少なくなり暇な時間が増えたのですが特に何かをしたいという気もおこらず、自分には趣味と呼べるようなものがほとんどないことに気づきました。思えば子どもが生まれてから約10年、家事育児が忙しくて自分だけの時間がほとんどとれておらず、自分の趣味というものを忘れてしまっていました。昔は漫画・アニメ・ゲームなどが好きだったのですが、年をとったせいか最近の新しい作品にも興味を持てずにいました。しかしやはり何の趣味も無いのは良くないと思い、最近流行りのアニメを見てみることにしました。幸い最近は動画配信サービスが充実しています。すると想像以上に面白く、集中して見続けることができました。まだまだ私も新しいものを楽しめるくらいの若さはあるのだと少し安心しました。本来の私を少し取り戻したような気がしました。
別居して家族と離れ離れになってしまったことは最初はとてもつらかったのですが今では自分自身と向き合うための良い機会ができたとポジティブに考えるようにしています。せっかく一人の時間が増えたので他にも良い趣味を見つけて心のスケールを高く保てるようにしていきたいです。
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